先日会社で慶應SDMの前野先生による”幸福学”に関する講演を聴く機会がありました。
4年ほど前(2014年10月)にも講演を聞いて、そのときにこの”幸せのメカニズム”を読んだのですが、改めて今回読み直してみたので紹介します。

前野先生はもともとメーカでエンジニアをやっておられたのですが、慶応大学に転身され、ロボットなどの研究をされていた経歴を持ちます。
そしてその研究の中でロボットの心について考える中で、ロボットより人の心の研究にシフトされたのだそうです。
このブログでも書いてきたように(”人の心“)、昨今AIなどのテクノロジーによってより人の心といったことが重要だと言われるようになったきたのだと思いますが、今の世の中を予見するようにずっと前に気付いて研究をされてきたのだ理解しました。
話が逸れますが、私のような凡人は世の中が言われるようになって(ブームになって)、ようやくそういうことかと気付くのですが、新しいものを創り出すような人というのは、思考によって人が気付く前に世の中を見通せるということなのだと感じます(こういった能力はこれからの時代はより重要になっていく気がします)。

さて話を戻して今回の講演は、幸せになるため(幸せな職場にするため)にどうするかというテーマで、”健康に気を付けるというのと同じように幸せに気を付ける時代になる”というのが面白いメッセージだなと感じました。
幸せって誰もがなりたいと思っているものの、そのためには自分の夢を実現する、仕事を頑張って何かを成し遂げるとか、家族や友人との関係性によって得るとか、好きなをすることで得るようなもので、こうすれば幸せになれるというものではないのだとイメージしていました。
しかしこの本の帯には”幸せはコントロールできる!”とあり、幸せを科学的アプローチで解き明かし、誰にでも適用出来る汎用的な方法論が説明されています。

ところで心理学を科学的にアプローチする研究はアメリカで進んでいて、TEDでもよく出てくるテーマだと思います(例えば”ストレスと友達になる方法“)。
ですが、人の心理は欧米人と日本人に差があるようで、この本では日本人を対象にした調査をベースにしているので、日本人のための幸せ論ということだと解釈しています。
日本人は”もっと多くの財産があったら幸せだろうに”と思いがちな国民であり(そう思う人が65%)、一方で欧米人はその傾向が小さいようです(半数以下、特にアメリカは低く16%)。

では、幸せになるためにどうするか?という問いに対して、以下の4つが幸せを決めるだとか。
第一因子:「やってみよう」因子(自己実現と成長の因子)
第ニ因子:「ありがとう!」因子(つながりと感謝の因子)
第三因子:「なんとかなる!」因子(前向きと楽観の因子)
第四因子:「あなたらしく!」因子(独立とマイペースの因子)

“幸せに気を付ける”ということは、健康のために栄養、休息・睡眠、運動といったことに気を付けるように、この4つの因子に気を配って生活をする、それによって何かを成し遂げたりしなくても幸せになれるということかもしれません。
ちなみにこの本にも書いてありますが、人が幸せかどうかは50%が先天的に決まっていると言われています。
そして10%が環境によるもので(一般的にこの要因が大きいようにイメージされますが、小さいですね)、後天的に自分でどうにか出来るのは40%なのだそうです。

この話を最初に聞いたのはBBT大学院の川上先生(心理学ベースの組織・人事論について講義を受けました)の授業でした。
先天的に幸せな人というのが世の中に10%くらい存在して、いわゆる幸せホルモン(ドーパミン、セロトニン)の分泌が多く、それによって何をやるにも幸せを感じられる。
つまり何かを成し遂げて幸せを得るのではなく、幸せな感情をもってなんにでも取り組めるので成果が出せるのだと。
世の中一般に捉えられているように、”努力→期待した成果→幸せ”と、結果的に得るものではなく、”幸せ→努力→期待した成果”というように、幸せは状態ということなのだと解釈しました。
ネガティブ思考の自分としては”半分が先天的に決まっているんじゃ身も蓋もないな~”と思ったのですが、半分は自分でなんとかなるのだから(環境も自分次第と考えると)、努力次第(考え方次第)で先天的に幸せな人に近付くことが出来るというお話しでした。

ということで後天的に幸せ力を上げる(幸せな状態を作る)ためのヒントがこの本に書かれている4つの因子ということなのだと思います。
具体的にどうすべきかは是非この本を読んでみてください。

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