タイトルが”残酷すぎる成功法則”となっていますが、内容が残酷なのかというとそうでも無い本です。
(2018/3/18 Kazu)

実際に原版のタイトルは、”BARKING UP THE WRONG TREE”であり、日本語タイトルとかなりイメージが異なります。
タイトルは奇をてらって注目を集めようとしているのかもしれませんが、私はこのタイトルに惹かれたというわけではありませんでした。
書店で立ち読みしたところ、面白そうと感じたというのがその理由です。

書店で読んで面白そうと思った箇所は、囚人のジレンマについて書かれたところです(もし”囚人のジレンマ”をご存知なければ、検索すると解説が出てくると思いますが、いわゆるゲーム理論の一つですね)。
この囚人のジレンマで一番得をするためにどうするかについて書かれているのですが(ただしこれは黙秘が自白かの選択が1回きりではなく、何回も続くという前提です)、基本は相手を信じて協調する(ここでは黙秘)、ここで相手も黙秘をしてくれたらそれがベストであり、次回も相手を信じる。しかし相手が裏切ったなら、相手に対するしっぺ返し(報復)するという方法が一番なのだと。
かつてアメリカの研究者が、”囚人のジレンマ”というゲームに対してプログラミングを募集し、競わせた結果、複雑なプログラムは必要ではなく、上記のような単純なプログラムが一番得をするという結果が得られており、それが裏付けになっています。
それを実社会に当てはめて考えてみても、まずは協調すること(寛容であること、自分から裏切らない)、相手が裏切ったらそれに対する報復をすること(相手だけに得をさせない)が有効な方法になるというわけです。

このように人の行動や心理学に関するアメリカの研究は実験によるデータが裏付けされており、こういった研究はアメリカが進んでいるように思います(私は専門家でもないので詳細を理解しているわけではないですが、日本では人を対象とした実験をしにくいのだそうです)。

この本には、成功するための最初のステップとして”自分を知ることが大事”だとあります。
これまでも書いてきましたがBBTのLAP(Leadership Action Program)でも学ぶことであり、リーダーシップに関する本には度々出てくる内容です。
私自身、LAPを受講して初めて知ったことですが、グローバルでは常識なのかもしれません。その意味では、日本にとっての常識とのギャップがあるのかもしれません。

この本のタイトルに話が戻りますが、原版の副題は、”The Surprising Science Behind Why Everything You Know About Success is (Mostly) Wrong”、日本語副題”9割まちがえる「その常識」を科学する”となっていますが、9割間違えているという内容でもない気がします。
例えばGRIT(やり抜く力)について書かれていますが、GRITそのものを否定しているわけではなく、GRITの大切さが書かれており、自分に語り掛けるストーリーによってGRITがもたらされる。
粘り強くやり抜くだけでなく、ときに諦めることも必要と書いてあり、GRITについて補完的な説明をしているような感じです。

また楽観主義について、世の中一般にものごとをポジティブに捉えることは推奨されており、この本でもそれは良いことと書かれてしますが、一方で楽観主義だけではダメであり、悲観主義とのバランスが必要だと。
これも今までの常識を覆す話ではなく、比較的常識的な話のように感じました。
楽観的に自信家であることについて、自信を持つことは大事である一方でその反対の謙虚であることも大事。
そしてそれよりもセルフコンパッション(自分への思いやり)が大事であり、失敗をしたときに自分を責めたり、逆に妄想を持ったりせず、自分を許し、現状認識することが成功へ繋がるということなのだそうです。

他にも色々なことが書かれているのですが、今まで言われているような常識から異なるようなことではなく、ある意味で人生において大事なことをまとめた内容であり、成功のための常識についての本なのかもしれません。

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