今日は、夫婦脳という男女の脳の違いについて書かれた本を紹介します。

(2017/9/29 Kazu)
この黒川さんという著者は、昭和34年生まれ、女子大の理学部物理学科を卒業し、メーカでAIの研究をした後、ことばの感性についての研究を行ったとのこと。
今のAIブームから遡って35年くらい前にAIの研究をやっていたわけで、今の時代に重要な内容なのかもしれません。

この本は男女の脳の違いを科学的に説明し、なぜ、どのように違うのか、違うがために夫婦の関係性がうまくいかないことに対するアドバイスを与えてくれます。
そしてご自身の家族のエピソードなどを交えて説明してくれることでわかりやすく、何度も”そうそう”と相槌を打ってにやけてしまうところがあります。

ところでこの本を読んで感じたことなのですが、男性は論理的に話をする傾向があるのに対して、女性はイメージしたものをすぐに口に出す、そして共感を求めるということなのです。
論理というのはAIに代替されやすいものなので男性のコミュニケーションはAIによって置き換えられるのが容易で、女性的なコミュニケーションというのは実はAIに代替されないものなんじゃないかという気がしました。
昨今女性活用というのは、多様な意見を取り入れようとか、女性視点の活用、あるいは労働人口減少を補うための策といった背景があると思いますが、それだけではなく、AIによって置き換えがきかないのは実は女性脳であり、これからの時代に重要性が増していくという意味もあるのではないかと密かに思ったりしています(すなわち組織におけるリーダーは女性脳をきちんと理解してその活用を考えるべきなのかも)。
まあ、あくまで私の思いつきの仮説ですが、、、

では、その男女の脳の違いについて、書かれていることのポイントをピックアップしていきます。

恋に落ちる男女は永遠に快適に過ごせる組合せではなく、子供の生存可能性を上げる組合せに過ぎない。
現代と異なり人類の長い歴史はサバイバルの世界であり、常に危険と隣り合わせであるため、夫婦というのは”無意識の反応が同じにならない”組合せになっている(そのような相手を選ぶことになっている)。
だから夫婦というのはそもそもずっと仲良くやっていけるようには出来ていないということであり、それが人類が存続するために獲得してきた方法ということでしょう。

男女の脳の差について色々な例が出されるのですが、その中で、男性は女性の話を聞いて、”結論から先に言えないのか”、いつから話が変わっていたんだ(”いつから○○さんの話をしていたんだ?”)という反応をしてしまう例が挙げられていて、我が家でも経験があり、思わず笑ってしまいました。

人類の長い歴史において男女の脳の差が形成された理由を以下のように説明しています。
女性脳が表面をなめるように見る癖は、もの言わぬ赤ん坊を育てるため、顔色が少しでも変わったことを見逃さない、あるいは食べ物の鮮度の変化を見逃さないように出来ている。そのため女性がピンク系の色の違いを見分ける能力は男性の10数倍ある。
男性脳が空間全体をまばらに眺める癖は、地図も無い時代に荒野に狩りに出て我が洞窟まで帰ってくるために出来ている。
なるほど、人類が自然の中で生き延び、子孫を残すために獲得してきた男女の違いというわけです。

また男女の脳の差についていくつか具体例が示されます。
女性脳は右脳と左脳の連携が良く、感じたことが即ことばになる。だから女性同士の会話は次から次へと言葉が繋がっていく。
感じたことを言葉にしていき、それに対する共感を得ることで会話が成立する。
男性脳は、右脳と左脳の繋がりが弱く、右脳のイメージを整理してから言葉に変えるので、結論からものを言えるし、事象を簡潔にとりまとめて表現することが得意。
よって課題に対する解決策が重要である。
そのため女性の悩みや愚痴を聞いている男は、それに対する解決策を考えてアドバイスをしたくなるが、女性はそんなものは求めていない(これも経験あります)。
男はあった出来事を無意識のうちにイメージ領域に持ち込んで整理するので、ぼんやり(すなわち、ぼーっと)する、その時間は脳の空間認識力を構築するために必要なもの。
アインシュタインも子供の頃は授業中にぼんやりしていた。なのでぼんやりしている息子に”早く○○しなさい”と言うのは理系的能力を削ぐのでやめた方が良いのだとか。
ちなみにうちの息子もやはりぼーっとしているときがあり、妻が怒っていることがあります。
この話をしたのですが、”うちの息子はアインシュタインじゃない”と返されました。。。

というわけで、男女脳の違いを理屈をもって説明してもらうと、理解が深まりますね。でも、理屈で理解するのは男だからでしょうか?
いずれにしても、お互いを理解することは夫婦だけではなく、家族や友人、職場の人間関係を改善するだけではなく、新しい何かを見つけるヒントになるかもしれません。

“書評-「夫婦脳」(黒川 伊保子)” への1件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください