コーチングの大手であるコーチAの代表、日本のビジネスコーチの第一人者ともいえる鈴木義幸さんの著書です。
(2018/3/11 Kazu)
10年以上前に会社の研修で鈴木さんのコーチングに関するお話を聞いたことがあります。
それまでコーチングというものをあまり知らなかったのですが、とても興味を持って話を聞かせて頂き、それ以来少しだけコーチングについて興味を持つようになりました。
世の中的にも以前から見たらコーチングというのはかなり一般的になってきたと思います。
少し話が逸れました。この本のタイトルにはコーチングという言葉はありませんが、このセルフトークをポジティブに変えることがコーチングなのだそうです。
このセルフトークとは何か?
人はどのように行動をするのかについてのモデルが以下のように示されています。
刺激
↓
ビリーフ(アイデンティティ、価値観、世界観)
↓
セルフトーク
↓
感情
↓
行動
何か刺激(出来事やインプットと言ってもいいでしょうか)があり、行動に至るまでのプロセスを示しており、その途中にあるのがセルフトークです。
例えば部下が失敗や過ちを犯したような場合に、ついつい怒りで怒鳴ってしまうような行動を取る人が、そうならずに望ましい対応をするにはどうすれば良いか?
そこでキーになるのがセルフトークということです。
上の例では、失敗や過ちという刺激が自分自身に入ると、”失敗は許せない”といった自身の持つビリーフ”からネガティブなセルフトークが生じ、そこからネガティブな感情になって怒りを出すような行動に至ってしまう。
そこで部下に怒りという感情をぶつけてみたところで、良い結果に繋がらないことはあえて説明する必要は無いと思いますが、もっとポジティブな行動を取れるようするにはどうするか?
あるいは緊張するような大事な場面において、自分の実力を発揮するという行動が出来るようにするにはどうすれば良いか?
これに対する答えがセルフトークにあるということです。
刺激から行動の間にある、ビリーフ、セルフトーク、そして感情という3つのうちビリーフと感情というのは変えずらく、変えられるのは唯一セルフトークなのだそうです。
自分に投げ掛ける言葉ですから、意識をすればポジティブに変えられるというのはそうなのでしょう。
それによってセルフトークの後の感情を変え、行動を変えることが出来るということです。
そしてそのセルフトークを変えるためにどうするかについて本書に書かれています。
残念ながら少し古い本なので(2008年出版)、既に絶版になっているようですがKindleでは読めるようです。
以前このブログでも書きましたが、これからの世の中で必要とされる仕事の一つがコーチングと言われています。
その意味でもこの本に書かれている内容は普遍的な価値を持ち、リーダーとして必要な資質なのだと思っています。
セルフトークは初耳です!
僕は「Be」はビリーフの部分にあると思っていて、Beを変えないと、ポジティヴであれネガティヴであれ、表に出て来る行動は変えられないと考えてきました。
セルフトークを変えても、どこか自分のBeとズレがあると違和感が残ってしまう、と。
今回のセルフトークは、そんな根本的なものではなくて、テクニック的な話なのでしょうか?
Beは変えるものではなく自分の内面にもともと持っているものだと認識していますがいかがでしょう?
それはさておき、価値観などのビリーフは容易に変えられるものではない。しかし望ましい行動を取れるようにしたい、その場合にキーとなるのがセルフトークということです。
本文中に記載したモデルにあるように、ビリーフに刺激が入るとセルフトークが発生します。そのセルフトークによって感情を決定するのですが、ネガティブな刺激に対してつい感情的な反応をしてしまう(例に挙げた場合だと、”なぜ失敗するんだよ”みたいなセルフトークによって相手を怒鳴る反応をしてしまう)。
しかしここで感情的な反応ではなく理性による対応に変えるための、”なんで失敗するんだよ”というセルフトークを例えば”どうしたらうまくいくのだろうか?”というセルフトークに変えることで、感情的反応を理性的対応に変えられるということです。
ですので、ビリーフに無い行動を取る(ズレがある)ということではありません。
本来あるべき行動を取るための方法なんだと理解しています。
Be≒ビリーフということですよね?
Beは元々持っているものという認識は同じです。
ビリーフ(Be)から行動へのプロセスに,セルフトークという伝達器が入るのだけれど,
伝達器のチューニングをして理性的行動に調整していくイメージですかね。
私の理解がどこまで正しいかはわかりませんが、伝達器というのは確かにそんなイメージかもしれません。
理性的な行動を取れるようなセルフトークに変えていくということかと。